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2012年 06月 09日

2012〔第11問〕(配点:3) 「中止犯」

〔第11問〕(配点:3)
次の【事例】に引き続く事情に関する後記アからオまでの各【記述】を判例の立場に従って検討
し,甲に殺人未遂罪の中止犯が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。(解
答欄は,アからオの順に[No19]から[No23])
【事 例】
甲は,殺意をもって,乙の頭部目掛けて包丁で1回切り付けたが,乙は,これを左腕で防いだ
ため,左前腕部切創の傷害を負った。
【記 述】
ア.乙の負った傷害は,全治約2週間の左前腕部切創にとどまり,生命に危険のある状態には至
らなかった。甲は,更に乙に切り付けようとしたが,通行人が近づいてくるのを認めて,自己
の犯行が発覚すると思い,その場から逃走した。[No19]
イ.乙は,前記左前腕部切創に起因する出血のため,早期に治療を受けなければ出血性ショック
により死亡する危険のある状態となった。甲は,乙に致命傷を与えたと思い,その場を立ち去
ろうとしたが,乙から「助けてくれ。」と懇願されたため,憐憫の情を催し,通行人に「あそ
こに怪我人がいるから,あとはよろしく。」とだけ告げて立ち去った。乙は,その通行人が手
配した救急車によって病院に搬送されて治療を受けた結果,死亡するに至らなかった。[No20]
ウ.乙の負った傷害は,全治約2週間の左前腕部切創にとどまり,生命に危険のある状態には至
らなかった。しかし,甲は,乙に致命傷を与えたものと信じ込み,その場を立ち去った。[No
21]
エ.乙の負った傷害は,全治約2週間の左前腕部切創にとどまり,生命に危険のある状態には至
らなかった。甲は,更に乙に切り付けようとしたが,乙から「助けてくれ。」と懇願されたた
め,憐憫の情を催し,そのままその場から立ち去った。[No22]
オ.乙は,前記左前腕部切創に起因する出血のため,早期に治療を受けなければ出血性ショック
により死亡する危険のある状態となった。甲は,更に乙に切り付けようとしたが,乙から「助
けてくれ。」と懇願されたため,憐憫の情を催し,乙を病院に搬送して治療を受けさせたが,
乙は治療の甲斐なく出血性ショックにより死亡した。[No23]
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by strafrecht_bt | 2012-06-09 23:07 | 司法試験


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