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2012年 07月 24日

2012〔第4問〕(配点:2)「脅迫罪」

〔第4問〕(配点:2)
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討した場合,甲に乙又は乙社に対する脅迫罪
が成立するものの組合せは,後記1から7までのうちどれか。(解答欄は,[№9])
ア.甲は,乙に対し,乙の妻の実兄である丙を殺害する旨告知し,乙は丙が殺されるかもしれな
い旨畏怖した。
イ.甲は,乙株式会社総務課長丙に対して,乙社の商品不買運動を行って乙社の営業活動を妨害
する旨告知し,丙は,乙社の営業活動が妨害されるかもしれない旨畏怖した。
ウ.甲は,インターネット上の掲示板に乙が匿名で行った書き込みに対し,同掲示板に「そんな
投稿をするやつには天罰が下る。」旨の書き込みを行い,これを閲読した乙は,小心者だった
ことから,何か悪いことが起こるかもしれない旨畏怖した。
エ.甲は,口論の末,乙に対し,「ぶっ殺すぞ。」と怒号した。この様子を見ていた周囲の人たち
は,甲が本当に乙を殺害するのではないかと恐れたが,乙は剛胆であったため畏怖しなかった。
オ.甲は,単身生活の乙に対し,「乙宅を爆破する。」旨記載した手紙を投函し,同手紙は乙方に
配達されたが,同手紙には差出人が記載されていなかったことから,不審に思った乙は同手紙
を開封しないまま廃棄した。
1.アイ 2.アウ 3.アエ 4.イエ 5.イオ 6.ウエ 7.ウオ

正解
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by strafrecht_bt | 2012-07-24 23:57 | 司法試験
2012年 07月 24日

2012〔第1問〕(配点:2)「窃盗罪」

〔第1問〕(配点:2)
次の1から5までの各事例における甲の罪責について判例の立場に従って検討した場合,甲に窃
盗罪が成立しないものはどれか。(解答欄は,[№1])
1.甲は,コンビニエンスストアでレジ係のアルバイトをしていたが,店長の乙が短時間外出し
ていた間に,商品棚からたばこ1カートンを取り出して自分のバッグに入れ,アルバイト終了
後店外へ持ち出し,これを自分のものにした。
2.甲は,旅館に宿泊した際,旅館内にある共同浴場の脱衣場で,他の宿泊客が置き忘れた時計
を見付けたので,脱衣場から持ち出し,これを自分のものにした。
3.甲は,深夜,路上を歩いていたところ,見知らぬ乙と丙が殴り合いのけんかをしていたので,
これを見ていると,乙がナイフを取り出して丙を刺し殺した。甲は,乙が走り去った直後,死
亡した丙の上着のポケット内に入っていた現金入りの財布を持ち去り,これを自分のものにし
た。
4.甲は,乙から封かんされた現金10万円入りの封筒を渡されて丙に届けるように依頼され,
丙方に向かって歩き始めたが,途中で封筒内の現金が欲しくなり,封を開いて封筒に入ってい
た現金のうち2万円を取り出してこれを自分のものにした後,残りの現金が入った封筒を丙に
交付した。
5.甲は,乙が他の者から盗んできた宝石を乙所有の自動車の中に置いているのを知っていたと
ころ,ある日,同車が無施錠で駐車されているのに気付き,同車内から同宝石を持ち去り,こ
れを自分のものにした。

正解
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by strafrecht_bt | 2012-07-24 22:35 | 司法試験
2012年 07月 06日

2012年予備試験論文式問題

[刑 法]
以下の事例に基づき,甲,乙及び丙の罪責について論じなさい(特別法違反の点を除く。)。
1 甲は,中古車販売業を営んでいたが,事業の運転資金にするために借金を重ね,その返済に窮したことから,交通事故を装って自動車保険の保険会社から保険金をだまし取ろうと企てた。 甲は,友人の乙及び丙であれば協力してくれるだろうと思い,二人を甲の事務所に呼び出した。 甲が,乙及び丙に対し,前記企てを打ち明けたところ,二人はこれに参加することを承諾した。三人は,更に詳細について相談し,1甲の所有する普通乗用自動車(以下「X車」という。) と,乙の所有する普通乗用自動車(以下「Y車」という。)を用意した上,乙がY車を運転して信号待ちのために停車中,丙の運転するX車を後方から低速でY車に衝突させること,2そ
の衝突により,乙に軽度の頸部捻挫の怪我を負わせること,3乙は,医師に大げさに自覚症状を訴えて,必要以上に長い期間通院すること,4甲がX車に付している自動車保険に基づき, 保険会社に対し,乙に支払う慰謝料のほか,実際には乙が甲の従業員ではないのに従業員であるかのように装い,同事故により甲の従業員として稼働することができなくなったことによる乙の休業損害の支払を請求すること,5支払を受けた保険金は三人の間で分配することを計画し,これを実行することを合意した。
2 丙は,前記計画の実行予定日である×月×日になって犯罪に関与することが怖くなり,集合場所である甲の事務所に行くのをやめた。 甲及び乙は,同日夜,甲の事務所で丙を待っていたが,丙が約束した時刻になっても現れないので,丙の携帯電話に電話したところ,丙は,「俺は抜ける。」とだけ言って電話を切り,その後,甲や乙が電話をかけてもこれに応答しなかった。 甲及び乙は,丙が前記計画に参加することを嫌がって連絡を絶ったものと認識したが,甲が丙の代わりにX車を運転し,その他は予定したとおりに前記計画を実行することにした。 そこで,甲はX車を,乙はY車をそれぞれ運転して,甲の事務所を出発した。
3 甲及び乙は,事故を偽装することにしていた交差点付近に差し掛かった。乙は,進路前方の信号機の赤色表示に従い,同交差点の停止線の手前にY車を停止させた。甲は,X車を運転してY車の後方から接近し,減速した上,Y車後部にX車前部を衝突させ,当初の計画どおり, 乙に加療約2週間を要する頸部捻挫の怪我を負わせた。 甲及び乙は,乙以外の者に怪我を負わせることを認識していなかったが,当時,路面が凍結していたため,衝突の衝撃により,甲及び乙が予想していたよりも前方にY車が押し出された結果,前記交差点入口に設置された横断歩道上を歩いていたAにY車前部バンパーを接触させ, Aを転倒させた。Aは,転倒の際,右手を路面に強打したために,加療約1か月間を要する右手首骨折の怪我を負った。その後,乙は,医師に大げさに自覚症状を訴えて,約2か月間,通院治療を受けた。
4 甲及び乙は,X車に付している自動車保険の保険会社の担当者Bに対し,前記計画どおり,乙に対する慰謝料及び乙の休業損害についての保険金の支払を請求した。しかし,同保険会社による調査の結果,事故状況について不審な点が発覚し,保険金は支払われなかった。

出題の趣旨
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by strafrecht_bt | 2012-07-06 07:19 | 司法試験予備試験
2012年 07月 03日

2012短答式〔第8問〕(配点:2)「罪数」

〔第8問〕(配点:2) 次のアからエまでの各事例を判例の立場に従って検討し,成立する犯罪が【 】内の罪数関係にある場合には1を 【 】内の罪数関係にない場合には2を選びなさい (特別法犯は除く。)。(解答欄は,アからエまでの順に[No14] から [No17])
ア. 公務員が 電化製品を盗品であると知りながら 賄賂として収受した。【観念的競合 】[No14]
イ. 連日,駅前で募金箱を持ち,真実は募金を難病の子供のために使うつもりはなく,自己のために費消するつもりであるのにそれを隠して 「難病の子供を救うため 募金をお願いします。」と連呼し 多数回にわたり 不特定多数の通行人からそれぞれ少額の金員をだまし取った。【包括一罪】
[No15]
ウ. 他人のキャッシュカードを盗み これを使って銀行の現金自動預払機から預金を引き出した。【併合罪】[No16] 
[No17]エ. 自動車を盗み,これを売却した。 【牽連犯 】
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by strafrecht_bt | 2012-07-03 11:14 | 司法試験予備試験
2012年 07月 03日

2012短答式(配点:2)〔第2問〕 「正当防衛」

(配点:2)〔第2問〕
正当防衛に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討した場合,誤っているものはどれか。 (解答欄は[No2])
1.刑法第36条にいう「急迫」とは,法益が侵害される危険が切迫していることをいい,被害の現在性を意味するものではない。
2.刑法第36条にいう「不正」とは,違法であることを意味し,侵害が全体としての法秩序に反することをいう。
3.刑法第36条にいう「権利」は個人的法益を指し,国家的法益や社会的法益は含まれない。
4.侵害者に対する攻撃的な意思を有していたとしても,防衛の意思が認められる場合がある。
5.けんか闘争において正当防衛が成立するかどうかを判断するに当たっては,闘争行為中の瞬間的な部分の攻防の態様のみに着眼するのではなく,けんか闘争を全般的に観察することが必要である。
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by strafrecht_bt | 2012-07-03 11:08 | 司法試験予備試験