刑法授業補充ブログ

strafrecht.exblog.jp
ブログトップ

<   2013年 10月 ( 2 )   > この月の画像一覧


2013年 10月 15日

演習問題

患者甲は、医師乙の手術を受けたが、不注意から乙は甲の腹部内にピンセットを置き忘れたまま縫合してしまった。手術の終了後に乙はこのミスに気づき、甲にもう一度手術することが必要だと告げたが、ピンセットの置き忘れについては隠していた。甲は、手術に同意し、乙はピンセットの除去に成功した。
第2手術の際に看護師Aが乙がピンセットを除去しているのに気づき、第2の手術の後で、甲に乙の第1の手術の際のミスについて告げた。甲は、通常そのような事例で裁判所が認める額を参考にしてそれを越える500万円の「慰謝料」を要求することを決意した。甲は、もしそれに応じなければ,マスコミにこの件を公表すると言って、その支払いを要求した。乙はマスコミに公表されることへの不安から500万円を支払った。
しばらくしてから甲はさらに500万円を要求した。乙は甲がこのような要求を続けてくると考え、知人の丙に100万円を支払うから、甲を「少し痛いめにあわせて」これ以上要求しないように脅すことを依頼した。丙は甲宅のベルを鳴らしたが、甲ではなくその妹のBが出てきたところ、丙はBを甲だと思って殴りつけ、さらに倒れたBを踏みつけた。Bは全治約2週間打撲と内出血の傷害を負った。甲はこれ以上の金を得ることが出来ないことを悟り、警察に連絡した。
甲、乙および丙の罪責を論ぜよ。

原文
[PR]

by strafrecht_bt | 2013-10-15 22:19 | 刑法演習
2013年 10月 07日

誤振込と詐欺罪関連文献

【文献】(1)刑法
<論説>
林幹人「預金についての民法と刑法 : 最高裁平成15.3.12決定、最高裁平成20.10.10判決を契機として」判例時報2141号(2012年) 21-25頁
渡辺靖明「詐欺罪における実質的個別財産説の錯綜」横浜国際経済法学 20(3), 121-174, 2012年
山川 一陽「民事と交錯する刑事事件解説(第11回)誤振込みによる預金債権の成否と犯罪」警察学論集 64(2), 142-157, 2011年
高橋欣也「誤振込みの場合における預金の払戻しと財産犯の成否 : 民事と刑事の最高裁判所判例を中心に」東洋大学大学院紀要 48, 189-203, 2011年
穴沢大輔「詐欺罪に関するいくつかの問題--これまでの研究の概要明治学院大学法律科学研究所年報 (27), 23-29, 2011年
大山 徹「誤振込みと財産罪」杏林社会科学研究 26(4), 39-56, 2010年
黒川 ひとみ「誤振込と財産犯の成否--財産の静的安全・動的安全と刑法」慶應法学 (9), 151-202, 2008年
山口厚『基本判例に学ぶ刑法各論』(成文堂・2011年)108*111頁
山口厚「誤振込みと財産犯」『新判例から見た刑法』(第2版・ 有斐閣・ 2008年)所収
穴沢 大輔「金銭の横領(特に「他人性」について) : 民事法の議論を参考に」大東文化大学法学研究所報 28, 18-24, 2008年
横瀬浩司「誤振込みと詐欺罪」愛知産業大学紀要 (15), 57-62, 2007年
渡辺 靖明「民事債務不履行をめぐる詐欺罪の成立要件 : 最高裁平成13年7月19日判決を素材として」
横浜国際経済法学 15(3), 139-166, 2007年
穴沢大輔「いわゆる「誤振込・誤記帳」事案における財産犯の成否(2・完)」上智法学論集 48(3・4), 428-384, 2005年
穴沢大輔「いわゆる「誤振込・誤記帳」事案における財産犯の成否(1)」上智法学論集 48(2), 322-286, 2005年
上田正和「誤振込みと財産犯の成否について」大宮ローレビュー 創刊号, 75-92, 2005年
長井 圓 , 渡辺 靖明「誤振込」の告知義務と民刑の法的統一」横浜国際経済法学 13(1), 1-44, 2004年
山口 厚「判例講座 新判例から見た刑法(1)誤振込みと財産犯」法学教室 (283), 82-88, 2004年
重井輝忠「最新重要判例評釈(111)誤振込みの事実を知った受取人がその情を秘して預金の払戻しを受けた行為が詐欺罪にあたるとされた事例--最二小決平成15.3.12刑集57・3・322」現代刑事法 6(6), 82-87, 2004年
今井猛嘉「論点講座・刑法(2)預金の占有・誤振込みと財産犯の成否」現代刑事法 5(11), 104-110, 2003年
大谷實「誤振込みによる預金の払戻と刑法上の取扱い」研修 (662), 3-12, 2003年
松岡久和「誤振込事例における刑法と民法の交錯--松宮論文によせて (特集 刑法と民法の交錯--その一断面)」刑法雑誌 43(1), 90-102, 2003年
松宮孝明「財産犯における刑法と民法の交錯--誤振込金員の引き出しを素材に (特集 刑法と民法の交錯--その一断面)」刑法雑誌 43(1), 82-89, 2003年
松宮孝明「時の判例 誤振込みを知った受取人がその情を秘して預金の払戻しを受けた場合と詐欺罪の成否--最決平成15.3.12」法学教室 (279), 132-133, 2003年
松宮孝明「最新判例演習室 刑法 誤振込を知った受取人がその情を秘して預金の払戻しを受けた場合と詐欺罪の成否(最決平成15.3.12)」法学セミナ- 48(7), 117, 2003年
松宮孝明「誤振込と財産犯の解釈および立法:ドイツおよびスイスの議論を素材にして」 立命館法学.278(2002年)
川口浩一「誤振込と詐欺罪」奈良法学会雑誌13.2(2001年)
(2)民法・商法
前田達明「誤振込の法律関係」 『民法学の展開(民法研究2)』(成文堂・2012年)所収
片岡 雅世「多数当事者関係における不当利得の準拠法に関する一側面-誤振込に関するBGH判決の検討を中心に-」帝塚山法学 22, 1-28, 2011年
織田 恭一「誤振込預金の帰属に関する法理論の統一について--預金債権(契約)の成否と預金の帰属問題とを分断して構成することのか」銀行法務21 55(5), 23-31, 2011年
藤井 達也「誤振込と所在不明の受取人」銀行法務21 54(3), 24-27, 2010年
本多 正樹「判例批評 誤振込にかかる受取人からの預金の払戻請求と権利濫用[最高裁第二小法廷平成20.10.10判決]」民商法雑誌 141(1), 92-116, 2009年
松本 貞夫「誤振込による預金の成否と原因関係の存否」法律論叢 80(2・3), 405-440, 2008年
栗原 由紀子「誤振込みによる預金債権と被仕向銀行の相殺」青森中央学院大学研究紀要 (9), 41-60, 2007年
菅原 胞治「振込理論はなぜ混迷に陥ったか(3・完)決済システムの本質論からみた誤振込、振り込め詐欺等をめぐる議論の問題点」銀行法務21 51(5), 38-42, 2007年
菅原 胞治「特別論考 振込理論はなぜ混迷に陥ったか(2)決済システムの本質論からみた誤振込、振り込め詐欺等をめぐる議論の問題点」銀行法務21 51(3), 16-33, 2007年
菅原 胞治「特別論考 振込理論はなぜ混迷に陥ったか(1)決済システムの本質論からみた誤振込、振り込め詐欺等をめぐる議論の問題点」銀行法務21 51(2), 18-30, 2007年
大村敦志「不当利得:誤振込み」 『もうひとつの基本民法2』 有斐閣 2007年所収
髙 秀成「預金債権の帰属問題における救済法理としての客観説の一素描」慶應法学 (6), 227-283, 2006年
星野 英一 , 池田 真朗 , 鎌田 薫「早慶合同ゼミナール 誤振込みと受取人の債権者による預金債権の差押え」法学教室 (307), 206-211, 2006年
向瀬育恵 「誤振込における金銭返還請求権の法的性格」北大法学研究科ジュニア・リサーチ・ジャーナル6号(2000年)
早川徹「誤振込と預金の成否(最高裁判決平成8.4.26)」関西大学法学論集 47巻3号(1997年) 449-483頁
吉岡伸一「原因関係を欠いた誤振込と預金の成否--最高裁判決平成8.4.26.」銀行法務21 41(1), 38-46, 1997年
織田恭一「誤振込みによる預金成立の光と影」銀行法務21.534(1997年)
木南 敦「誤振込と預金の成否--最高裁判決平成8.4.26をめぐって」 旬刊金融法務事情 44(17), 11-18, 1996年
小笠原浄二、川田悦男、後藤紀一、野村豊弘、松本貞夫 「座談会・誤振込と預金の成否をめぐる諸問題(特集 誤って振込入金された預金の取扱い)」旬刊金融法務事情 44(17), 19-33, 1996年
石井眞司、伊藤進、上野隆司 「振込依頼人による誤振込みをめぐる法律問題〈鼎談:金融法務を語る53〉」 銀行法務21.524(1996年)
[PR]

by strafrecht_bt | 2013-10-07 15:58 | 詐欺罪