刑法授業補充ブログ

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2016年 06月 09日

刑法演習2(8)(9)(10)

しばらくブログを書くのを怠っていたが、今回まとめて書いておく。(8)では窃盗と詐欺の区別等
にかんする 「キング・オブ・アフリカ」『刑法事例演習教材』18問、(9)では盗品関与罪の諸問題と不法原因給付と横領罪等にかんする 「一石三鳥」『刑法事例演習教材』36問、今日の(10)ではクレジットカードの不正使用等に関する 「JBC48」『刑法事例演習教材』43問を取り扱った。今日の授業では、補充として窃盗罪/電子計算機使用詐欺罪/詐欺罪の客体と公文書偽造/私文書偽造罪/電磁的記録不正作出罪と有形偽造/無形偽造の関係を表にして説明し、立法的問題点も指摘した。次回は文書の不正取得・振り込め詐欺等に関する 「母さん、僕だよ」『刑法事例演習教材』47問をやることにした。

授業日程
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by strafrecht_bt | 2016-06-09 14:50 | 刑法演習
2016年 06月 07日

刑法1(刑法総論)第10回講義:緊急行為の過剰・誤想

【講義項目】緊急避難:臓器移植の事例
自招侵害・自招危難
過剰防衛
過剰避難(補充性の過剰も含むか)
誤想防衛・誤想避難と故意の阻却(違法性の錯誤か事実の錯誤か)
誤想過剰防衛・誤想過剰避難
ーーーーーーーーー
2015年の授業レジュメ
第4節 正当防衛
【条文】刑法36条「(正当防衛)第三十六条  急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2  防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。」
1.正当防衛の違法性阻却根拠
3-4-1○正当防衛が違法性阻却事由となる根拠について理解し、その概要を説明することができる。
・個人主義的見解「自己保全」
・超個人主義的見解「法秩序の確証」
・二元説(山中など)
2.正当防衛の要件
(1)侵害の急迫性
3-4-2◎侵害の急迫性の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
*侵害の予期と積極的加害意思
3-4-6◎行為者が侵害を予期していた場合における正当防衛の成否について理解し、具体的事例に即して説明することができる。
*予防的防衛
(2)侵害の不正性
3-4-3◎侵害の不正性の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
*対物防衛
(3)防衛の意思
3-4-4◎防衛の意思の要否及び内容について理解し、具体的事例に即して説明することができる。
*偶然防衛
*防衛の意思と積極的加害意思
(4)防衛の必要性および相当性
3-4-5◎「やむを得ずにした行為」の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
3.正当防衛の制限
*自招防衛
3-4-7◎行為者自らが不正の侵害を招致した場合における正当防衛の成否について理解し、具体的事例に即して説明することができる。
4.過剰防衛と関連問題ー>責任
(1)任意的減免根拠
3-4-8◎過剰防衛が刑の任意的減免事由とされる根拠を理解し、その成否について具体的事例に即して説明することができる。
・違法減少説
・責任減少説
・二元説
(2)過剰防衛の類型
・量的過剰防衛
・質的過剰防衛
(3)誤想過剰防衛
3-4-9◎誤想防衛、誤想過剰防衛の諸類型及びその法的処理について理解し、具体的事例に即して説明することができる。
*違法阻却事由の錯誤
第5節 緊急避難
【条文】刑法37条 「(緊急避難)第三十七条  自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
2  前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。」
1.緊急避難の意義と法的性格
3-5-1○緊急避難の法的性格をめぐる基本的な考え方について理解し、その概要を説明することができる。
・違法阻却説(通説)
・責任阻却説
・二元説(有力説)
2. 緊急避難の要件
(1)現在の危難
3-5-2◎「現在の危難」の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
(2)補充性
3-5-3◎「やむを得ずにした行為」の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
(3)害の均衡
3-5-4◎害の均衡の要件を理解し、具体的事例に即して説明することができる。
3.緊急避難の制限
(1)業務上の特別義務者(37条2項)
*特別義務者には常に否定されるのか?
(2)自招危難
3-5-5◎行為者自らが現在の危難を招致した場合における緊急避難の成否について理解し、具体的事例に即して説明することができる。
短答問題
【追加項目】
*防御的緊急避難と攻撃的緊急避難
参考条文:民法720条「(正当防衛及び緊急避難)第七百二十条  他人の不法行為に対し、自己又は第三者の権利又は法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ず加害行為をした者は、損害賠償の責任を負わない。ただし、被害者から不法行為をした者に対する損害賠償の請求を妨げない。/2  前項の規定は、他人の物から生じた急迫の危難を避けるためその物を損傷した場合について準用する。」
工作物・動物の所有者の無過失責任(民法717条;民法718条参照)

講義日程
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by strafrecht_bt | 2016-06-07 12:23 | 刑法Ⅰ(総論)
2016年 06月 06日

刑法各論(財産犯)第7・8・9回講義:強盗罪

3週間にわたり強盗罪の基本類型である財物強盗罪(1項強盗罪)と利益強盗罪(2項強盗罪)について今年の司法試験の論文問題も題材としつつ説明し、今日は最後に少し早足になったが、準強盗罪の説明をなんとかおえることができた。もっとも質問が多かったのは事後強盗罪の共犯の問題で、共犯と身分など共犯論をまったくやっていない状態でこれを説明するのはやはり困難だと思った。やはり初心者には刑法総論の基礎を一通りやってから、各論を教えた方がわかりやすいのではないかと思う。

講義日程
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by strafrecht_bt | 2016-06-06 22:02 | 刑法Ⅱ(各論)