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2014年 06月 18日

2014〔第7問〕(配点:3)片面的共犯


次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選びなさい。(解答欄は,[№12],[№13]順不同)
1.Aは,BがVを殺害しようとして拳銃で狙っているのを見て,Bの発射した弾丸がVに命中しなかった場合には自らVを射殺してBの目的を達成させようと考え,Bの知らない間に拳銃を持って付近に待機していたが,Bの発射した弾丸がVに当たってVが死亡した。この場合,Aには殺人既遂罪の幇助犯が成立する。
2.Aは,Bが賭博場を開くことを知って,これを手伝うつもりでBには告げずに客を誘って賭博場に案内して賭博をさせた。この場合,Aには賭博場開張図利罪の幇助犯が成立する。
3.Aは,BがVを殴打しようとしているときに,Bに気付かれずにVの足を押さえ付けたため,Bは,Vの顔面を殴打して顔面打撲の傷害を負わせることができた。この場合,Aには傷害罪の共同正犯が成立する。
4.Aは,Bにその夫Vを殺害させようと考えて,Bの知らない間に,Vの不倫の現場写真と拳銃をBの居宅のテーブルに置いておいたところ,それを見たBがVに対する殺意を抱き,その拳銃を発砲してVを殺害した。この場合,Aには殺人既遂罪の単独正犯が成立する。
5.Aは,BがVに致死量に満たない毒入りのコーヒーを渡したのを知って,Vを殺害しようと考え,Bの知らない間に,Bの入れた毒と併せて致死量となる量の毒をそのコーヒーに入れ,その後,Vがそのコーヒーを飲んで死亡した。この場合,Aには殺人既遂罪の単独正犯が成立する。



1.Aは,BがVを殺害しようとして拳銃で狙っているのを見て,Bの発射した弾丸がVに命中しなかった場合には自らVを射殺してBの目的を達成させようと考え,Bの知らない間に拳銃を持って付近に待機していたが,Bの発射した弾丸がVに当たってVが死亡した。この場合,Aには殺人既遂罪の幇助犯が成立する。
×片面的幇助:幇助の因果関係否定?
2.Aは,Bが賭博場を開くことを知って,これを手伝うつもりでBには告げずに客を誘って賭博場に案内して賭博をさせた。この場合,Aには賭博場開張図利罪の幇助犯が成立する。
〇片面的幇助
3.Aは,BがVを殴打しようとしているときに,Bに気付かれずにVの足を押さえ付けたため,Bは,Vの顔面を殴打して顔面打撲の傷害を負わせることができた。この場合,Aには傷害罪の共同正犯が成立する。
×片面的幇助
4.Aは,Bにその夫Vを殺害させようと考えて,Bの知らない間に,Vの不倫の現場写真と拳銃をBの居宅のテーブルに置いておいたところ,それを見たBがVに対する殺意を抱き,その拳銃を発砲してVを殺害した。この場合,Aには殺人既遂罪の単独正犯が成立する。
×教唆->「教唆について、被教唆者に教唆されていることの認識は必要ではない」(山口・刑法173頁注37)
5.Aは,BがVに致死量に満たない毒入りのコーヒーを渡したのを知って,Vを殺害しようと考え,Bの知らない間に,Bの入れた毒と併せて致死量となる量の毒をそのコーヒーに入れ,その後,Vがそのコーヒーを飲んで死亡した。この場合,Aには殺人既遂罪の単独正犯が成立する。
〇A:殺人既遂
B:殺人未遂/不能犯?

by strafrecht_bt | 2014-06-18 11:30 | 司法試験


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